2011年12月20日
2011年12月20日
ある映画監督にかかわる ひとつの謎

小津安二郎は、ゲイかと思っていたけれど、
好きな女性がいたのだという。
もっとも、だからゲイではないと決めつけるのは、
いささか短絡的だ。
いや、そもそも、こういう二元論的な視点というのは、
短絡・軽薄・軽率以外のなにものでない。
世界も、人間も、セクシュアリティも、
そんなに単純なものではない。
そして、あらゆる存在は、謎だ。
そして、その謎を解明したがる人間は、
基本的に不遜であり、バカだ。
さて。
最近、小津安二郎のことで、
ひとつの謎を発見した。
それは、彼の秘められた私生活のことではなく、
彼のDVDに関することだ。
A社では、
「小津安二郎大全集 DVD6枚」を、
1980円で通信販売している。
そのなかには、
「父ありき」
「一人息子」
「長屋紳士録」など、
初期の珍しい作品が含まれている。
ところが、B社の通信販売の、
「小津安二郎名作セレクション」は、
5本で、13,650円。
なにか特典がついているらしいけれど、
この値段の差は、なんなのだろう。
1980円と、13,650円。
ただし、B社のほうは、
デジタル復刻版となっているから、
画質が違うのかもしれないが、
それにしても、桁違いの値段なのは、
謎である。
でもねえ。
モノクロの映画しかなかった時代のものを、
ピッカピカのデシタル画像に変換しても、
へんな感じがしないだろうか。
そう、皺だらけの年増が、
若作りの化粧で、仮装行列に登場しているみたいな、ね。
ちなみに、B社では、
木下恵介のものも発売しているが、
こちらも同じ5作品なのに、
12,600円。
木下恵介のものが、
小津安二郎のものより、1,050円安いのは、
なぜなのか。
これも、謎である。
そして、ぼくは、バカな人間ではあるけれど、
これらの謎を解明したいとは思わない。
そんなヒマがあったら、昼寝でもしたい。
Posted by kimpitt at
17:04
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