2014年05月11日

綾野 剛の すごい秀作  「そこのみにて光輝く」





  まず、
    綾野 剛の話から始めよう。
    
    
この映画「そこのみにて光輝く」は、
    彼をぬきにしては語りにくい作品だからだ。
    

    綾野 剛・・・・・
    岐阜県生まれ。
    身長は、180センチ。
    バストは89センチ。
    ウェイストは、67センチ。
    ヒップは、83センチ。
    靴のサイズは、27・0。
    ただしスポーツシューズは、26・5。
    血液型はA。
    趣味は写真撮影とギター。特技は陸上競技。

    
    幼少の頃、両親が共働きだったために家に独りでいることが多く、
    押入れの中に自分の好きなものを持ち込んで、
    常にそこに入っていたという、内向的な性格。
    他人とのコミュニケーションは苦手なほうだと、
    NHK「朝いち」では語っていけれど、
    イノッチとウドウの前では、
    むしろ能弁ですらあった。

    
    最新作「白ゆき姫殺人事件」でのテレビレポーター役は、
    ある種絶品の演技。
    演技というと熱演の台詞まわしアクションを想像しやすいが、
    綾野 剛は、
    しやべらず動かずの「無言のたたずまい」で、見せる。
    疲れたダメ男役なら、
    彼の右に出る者はいない。

    
    「そこのみにて光輝く」では、
    元建設現場工事人、いまはプータローという役。
    彼の弟分役の菅田将暉と、
    その姉で家族のために売春をする姉の池脇千鶴。
    この2人が、押しの演技で熱演し、
    綾野 剛は、ひたすらそれを受け止めていくのだが、
    彼の「存在そのもの=演技」という役者の様式が、
    じつに見事で、作品も、
    最近の日本映画では、出色の完成度を見せていく。
    

    
    この「そこのみにて光輝く」について、
    綾野 剛は、こう語っている。
    「この作品は、ぼくにとって、
    呼吸というか、分身というか、血液というか、
    ここまで、主観と客観のどちらからも愛せる作品に出会ったのは、
    初めてです。
    自分という存在がひとつ、結実したような感覚になりました。
    そういう経験は過去にはありません。
    そして、スタッフ全員が本気になっていたので、
    ヌルイままでいたら、
    顔も声も撮らないぞと言われているかのようで、
    現場が凄まじいパワーに満ちていました」

    
    
    「そこのみにて光輝く」の原作は、
    佐藤泰志。
    そう、「海炭市叙景」の著作もある、
    不遇のうちに若くして自死した作家。
    

    彼は、函館の出身で、
    じつは、「海炭市叙景」「そこのみにて光輝く」を、
    企画・製作したのは、
    その函館で、喫茶店を経営している、
    菅原和博なる人物なのだが、
    彼が率いる函館市民有志の類まれなる熱意が、
    スタッフとキャスト全員を、本気にさせたらしい。

    
    とにかく、綾野 剛をして、
    「そういう経験は過去にはありません」
    と語らせてしまった秀作「そこのみにて光輝く」は、
    必見の作品といえる。

    



Posted by kimpitt at 20:18│Comments(0)
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