2014年04月23日

ジミすぎる あまりにも あまりにも  しかし  「ネブラスカ」




    「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」
    というアメリカ映画を見た。

    
    モノクロで、
    出てくる俳優たちも、ジミ!
    話そのものも、超ジミ!
    1950年代の作品のリバイバルだと言われれば、
    素直に信じてしまいそうなほど、全体がジミ!

    
    監督は、アレクサンダー・ペイン
    

    出演者は、
    ブルース・ダーン
    ウィル・フォーテ(英語版)
    ジューン・スキッブ
    ステイシー・キーチ
    ボブ・オデンカーク(英語版)
    

    ね!?
    ジミです。
    

    最初に脚本を読んだときから、
    監督のアレクサンダー・ペインは、
    高齢の父親ウディ・グラント役に、
    ブルース・ダーンを考えていた。

    
    しかし、配給を担当するパラマウント映画側が、
    ジーン・ハックマン、
    ロバート・デ・ニーロ、
    ロバート・デュヴァル、
    ジャック・ニコルソン、
    ロバート・フォスターといった大物スターを望んでいたため、
    ほかの候補を探すために、
    ペインは50人以上の俳優と会ったのだが、
    やはり、ブルース・ダーンが最適という考えは、
    変わらなかった。

    
    
    インチキなDMを信じ込み、
    当たってもいない賞金を手に入れるために、
    父子がモンタナ州からネブラスカ州を目指す。
    その道中に立ち寄った父の故郷で、
    昔の共同経営者だった父の友人や親戚、知人たちと出会い、
    息子は、両親の隠された実像を知る。
    ようするに2人とも、
    けっこうダラシナイ人間だった・・・というジミな話。
    

    とはいえ、
    認知症とアルツハイマーを患っているらしい父親の言動は、
    奇妙キテレツそのもので、
    人間の老後の残酷な姿を、
    観客に突きつけてくる。

    
    その意味からすると、
    ミヒャエル・ハネケの「愛、アムール」とともに、
    高齢社会の戦慄すべき現実が、
    ものの見事に映像化されている、
    というべきだろう。

    
    そして、この作品は、
    第66回カンヌ国際映画祭の、
    コンペティション部門でパルム・ドールを争い、
    ブルース・ダーンが男優賞を獲得した。
    

    また、米国アカデミー賞では、
    作品賞、監督賞、主演男優賞、
    助演女優賞、脚本賞、撮影賞にノミネートされた。
    

    このほかにも、
    全米映画俳優組合賞、
    ゴールデングローブ賞、
    全米映画批評家協会賞、
    ハンブルグ国際映画祭、
    ニューヨーク映画祭、
    ボストン映画批評家協会賞、
    デトロイト映画批評家協会賞、
    サンフランシスコ映画批評家協会賞、
    セントルイス映画批評家協会賞、
    ダブリン映画批評家協会賞、
    トロント映画批評家協会賞、
    バンクーバー映画批評家協会賞、
    アイオワ映画批評家協会賞、
    ノースカロライナ映画批評家協会賞、
    などで、ノミネートされたり、
    受賞したりしている。
    

    監督のアレクサンダー・ペインは、
    1961年、ネブラスカ州オマハ生まれ。
    カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の映画科で、
    修士号を取得し、
    卒業作品「The Passion of Martin 」が、
    サンダンス映画祭で上映され、早くから注目された。
 
   
    その後、1996年、
    「Citizen Ruth」で長編映画監督デビューを果たし、
    ミュンヘン映画祭最優秀賞を受賞する。
    続くリース・ウィザースプーン主演の
    「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!」では、
    全米脚本家組合賞、
    ニューヨーク映画批評家協会賞の最優秀脚本賞を受賞。
    アカデミー賞脚色賞にノミネートされ、
    期待の新進監督としてその名を知られるようになる。
    

    名優ジャック・ニコルソンを主演に迎えた
    「アバウト・シュミット」は、
    カンヌ国際映画祭のコンペティションでプレミア上映され、
    ゴールデン・グローブ賞脚本賞を受賞し、
    監督賞にもノミネートされる。
    全米で大ヒットした「サイドウェイ」では、
    アカデミー賞作品賞と監督賞を含む主要5部門にノミネートされ、
    脚色賞に輝いた。
    また、ジョージ・クルーニー主演の「ファミリー・ツリー」も、
    同賞主要5部門にノミネート、
    同じく脚色賞を受賞する。

    
    このように、ど派手な受賞歴前科者なのに、
    日本ては、なんともジミな存在なのです。
    

    不思議!!!!!
    

    この「ネブラスカ」は、
    人間がトシを取るとどうなっていくかを、
    したたかに映像化したもので、
    70歳を超えて生きてしまいそうな予感がする人は、
    全員見ておくべきでしょう。

    
    ぼくは、もともと薄命タイプ、
    夭折タイプといわれているけれど、
    そんな根拠のないお世辞に迷わされることなく、
    なんとしても、早く死ななくてはと、
    肝に命じた次第です。

    
    
    
    




Posted by kimpitt at 20:57│Comments(0)
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