2012年09月17日
映画「約束」 22歳萩原健一の名演技
古ーーーーい映画を見た。
■ 斉藤耕一監督作品 「約束」
なんでそういことになったかというと、
ぶつぶつぶつ。
じつはね。
ぼく、スカパーで、
「日本映画専門チャネル」を契約していて、
ここでは、むかしのATG、
つまり、アートシアター・ギルドの作品、
たとえば、寺山修司の「さらぱ箱舟」とか、
高橋和己原作の「日本の悪霊」(監督・黒木和雄)とかを、
やってくれるのです。
最近は、埋もれた名作みたいなものも取り上げるようになり、
ここで、「約束」が放映されました。
これは、岸恵子と萩原健一が主演した作品で、
当時、岸恵子は40歳、
萩原健一は22歳なのですが、
もう圧倒的に、ショーケンが熱演していて、
もちろん、地でもいけそうな役ではありますが、
とにかく、うまい。
どういう役かというと、
北陸の漁師町へやってきて、
悪い仲間とともに、銀行強盗をやらかす・・・
ま、若きヤーサンみたいな。
対する岸恵子は、
殺人を犯して刑務所に服役中の模範囚。
彼女が、監視つきで母の墓参りに出かけたとき、
列車で、たまたま向かいの席に座ったのが、
気のいいチンピラもどきの青年・・・
という設定です。
2人は、彼女の刑があける2年後に、
会おうと約束します。
しかし青年は、銀行強盗事件て逮捕されたため、
その約束は果たせない。
ところが、彼女は、
そんなことはつゆ知らず、
約束の場所にたたずんでいる。
ドラマそのものは、
ややご都合主義的なつくりになってはいるのですが、
手際のいいストーリーテリングで、
味のある一編に仕上がっているのです。
このあと斉藤耕一は、
「津軽じょんがら節」で、
キネマ旬報のベストワンを獲得しますが、
いつのまにか消えてしまったようです。
なお、この1972年の「キネマ旬報ベストテン」は、
以下のようになっていて、この「約束は」は、
第4位にランクされています。
★1972年日本映画ベスト・テン
忍ぶ川
軍旗はためく下に
故郷
約束
旅の重さ(斉藤耕一監督)
男はつらいよ・柴又慕情
海軍特別年少兵
一条さゆり・濡れた欲情
サマー・ソルジャー
白い指の戯れ
Posted by kimpitt at 17:05│Comments(0)