2012年07月12日

タルコフスキーの号泣




 
    
    このまえ、英国の某DVD通販サイトでは、
    在庫一掃セールをやっていた。
    つまり、英語では、
    「クリアランス・セール」というヤツ。
    

    まあね・・・英国でも日本でも、
    この種のセールは、期待してはならない。
    ようすると、「売れ残り安価処分」だから。

    
    
    と、ハナから侮蔑しつつも、いちおう、
    そのリストを覗いてみると。

    
    ドカーーーーン!
    これは、掃き溜めの鶴?

    
    タルコフスキーのDVD・BOXセット!かあった。

    
    「ほくの村は戦場だった」
    「アンドレイ・ルブリョフ」
    「鏡」
    「ストーカー」
    「惑星ソラリス」
    「ノスタルジア」
    「サクリファイス」

    
    
    この7枚組が、
    「34・99ポンド」=4500円(送料別)・・・
    ということは、1枚あたり、約643円!

    
                                       区
    こりゃ、泣きます。
    天国のタルコフスキーも、
    地獄のキムピットも、
    号泣します。

    
    1枚あたり、約643円!
    

    東アジアの辺境JAPANにおいて、
    タルコフスキーのDVDは、
    1枚が、5000円を超す値段だというのに。

    
    
    も、も、もちろん、
    オーダーしました。

    
    
    で、ついでに卑しいタレコミをすると、
    このクリアランスのなかには、
    あのパゾリーニの「ソドムの市」のBRも、
    燦然とリストされていました。
    お値段は、「7・99ポンド」=約1000円。
    これも破格の安値です。

    
    そして、ノーマスク。
    つまり、ボカシは、はいっていません。

    
    
    それにしても、
    英国では1000円のものが、
    日本だと、なぜ数千円になってしまうのか。

    
    イタリア語から英語字幕をつくるのと、
    イタリア語から日本語字幕をつくるので、
    なにか、ものすごくハイコストなことが起きるのか?

    
    ひとつだけ考えられるのは、
    市場の広さ/狭さ、です。

    
    日本語字幕いりのものは、
    日本人以外、まず買わないのに対して、
    英語字幕入りのものは、
    アメリカでも、オーストラリアでも、カナダでも、インドでも、
    売れるかもしれません。

    
    
    なにはともあれ、
    日本人のシネフィルは、
    インターナショナルに不幸です。


    
    
    
    
   




Posted by kimpitt at 20:49│Comments(0)
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