2012年05月18日

サイゴンで 男に体を売る青年



 
    2012年は、
    奇妙な年だ。

    
    まず、
    エチエピア映画を見てしまい、
    それから、
    ルーマニア映画を見てしまった。
    

    そこで終わるはずだったのに、
    あろうことか、
    ベトナム映画まで見てしまった。
    ルーマニア映画は、字幕なし
    エチオピアとベトナムの映画は、
    英語字幕入りである。

    
    Director Ngoc Dang Vu
    「HOT BOY  NOI LOAN」
    または、
    「LOST IN PARADISE」

    
    監督名 Ngoc Dang Vuは、なんと読むのか。
    ノク・ダン・ビュ?
    それすらも、判然としない。

    
    
    アメリカの映画データベース「IMDB」には記録さしれていて、
    どうやら、
    2012年のベルリン国際映画祭に参加しているらしい。
    上映時間 103分

    
    
    それにしても、
    なんでこんな映画を発見したのか。
    それは、
    ルーマニア映画、ルシアン・ピンティリーの、
    「NEXT STOP PARADISE」と、
    深く関係している。

    
    ぼくは、このルシアン・ピンティリーの作品は、
    YOU TUBEて発見したのだが、
    そのとき、
    右横に、いま見ているものとタイトルが関連するものが、
    何点が表示される。
    そこで、PARADISEがらみということで、
    ルーマニアの映画とは縁もユカリもないベトナム映画、
    「LOST IN PARADISE」が、
    出ていたのだ。

    
    
    それで、ナンヤネンとばかり、
    頭のほうだけ見るつもりだったのだが、
    ついつい、最後まで見てしまうという愚行を犯した。

    
    その物語の出だしは、こんなものだった。
    

    
    
    サイゴンの街の公園のベンチに、
    ひとりの青年が座っている。
    そこへ、同世代とおぼしき青年が登場してきて、
    「君、なにしてるの?」
    「アバートを探してる」
    「いいとこが、見つかったのか?」
    「それが、なかなかないんだよ」
    「もしよかったら、ルームシェアしないか」

    
    部屋探しの青年は、20歳。
    日本で言えば、東北から家出してきたような奴。

    
    おいおい、その手に乗るのは危ないぜ!!!
    ということで、その先を見ていくと、
    彼を部屋に案内した男は、
    彼にシャワーを浴びるように勧め、
    そのすきに、彼の荷物・財布をぱくって、
    姿をくらましてしまう。

    
    青年は、すっからかんでサイゴンの街へ放り出され、
    やがて男相手に体を売る仕事に。

    
    
    都市伝説としては、かなり陳腐な設定ではあるが、
    やがて彼らは、同じプロスティテュートとして、
    夜の街で再会し・・・・。
    以下略。

    
    
    なんか、ガス・ヴァン・サント好みの展開だが、
    ほかに聾唖の浮浪青年がアヒルの卵を孵化させる話もあり、
    ドラマの軸は、青年のバイシュンではなく、
    アジアの大都市における格差と貧困、
    不毛な性の営みの話になっていく。

    
    
    青年の男相手のバイシュンを描いた映画というのは、
    日本では、あまりない(かもしれない)ので、
    その先進性に敬意を評して、
    彼らの悲しみを共有してしまった。


    
    わはは。
    とは言っても、
    同じような経験があるわけではないのだけれど、ね。

    
    
    
    
   




Posted by kimpitt at 16:45│Comments(0)
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サイゴンで 男に体を売る青年
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