2011年12月31日

世界から 10メートル離れて生きる 快感




 
    世界が、すこし遠くなったしまった。
    それは、けっして悪いことではない。
    
    俗にまみれて生きるには、かなり強靱な、
    あるいは狂人な精神が必要だけれど、
    軟弱な人間にとっては、
    現実とすこし距離をとるだけで、
    生き続けることから生まれるストスレが軽くなる。
    
    
    どうして、世界が遠くなったのか、
    原因は、はっきりしている。
    風邪をひいたからだ。
    熱は出なかったけれど、
    頭全体が痺れているような感じになり、
    ふと気がついたら、
    耳が遠くなっていた。
    
    まったく聴こえないわけではなく、
    すこし離れた位置での声は、無音になる。
    近くでも、聴こえる声と、聴こえない声がある。
    声質と周波数の関係なのかもしれない。
    
    去年、風邪をひいたあと、
    中耳炎になって、
    難聴になった。
    ついに耳が不自由な人間になるのかと、
    しばし覚悟はしたけれど、
    1か月ほど通院しているうちに、
    ほぼ回復。
    
    だから今年は、
    そんなにあわててはいない。
    「ああ、またか」である。
    
    
    世界が静かになれば、
    人は、いやおうなしに、
    自分と対峙するしかなくなるから、
    それがいい。
    逃げ続けるるだけで人生を終わるなんて、
    貧しさの極致なんだもん、ね。
    
    
    
    
   




Posted by kimpitt at 16:53│Comments(0)
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