2011年12月28日
「あんた 結婚してるの?」が 口ぐせの人
誰かれとなしに、
「あんた、結婚してるのる?」と言うのが、
ほとんど口ぐせの人がいるという。
結婚相手を紹介する会社の人ではない。
社会学者で、女性学界のジャンヌ・ダルクともいわれる、
あの、上野千鶴子さんだ。
その上野千鶴子さんとの交流を、
コラムで数回にわたって書いている人がいる。
それは、心理学者の小倉千加子さんで、
なかなかスリリングなエピソードが、
散りばめられている。
小倉千加子さんが、あるとき、
女性学の批判をしたら、
上野さんに呼びつけられて、
「女性学を批判するなら、
我々は決定的にあんたを潰す」と、
まずいオデンをごちそうになりながら、
恫喝されたそうだ。
小倉さんも、なかなかの論客なので、
「私は間違っていない。上野さんが間違っているので、
お好きにどうぞ」
と、受け流したそうである。
にもかかわらず、
その後も2人は、交友を持続しているから、
オトナではある。
それと、小倉さんは、上野さんから、
最初のころに、「あんた、結婚してる?」
と質問され、
その後にも、また同じ質問をされたことに、
ひそかにハラを立てながら、
不思議に思っているという。
なにしろ上野さんは多忙な人だから、
前に会ったことも、
そのとき質問したことも、
まったく記憶していないというのは、
いかにも彼女らしいが、
もし自分がそういう目にあったら、
徹底的に非難するのではないか。
たぶん。
それにしても、
初対面の人に、既婚か未婚かを質問するというのは、
とてもユニークだけれど、
凡人の社会常識からすると、
個人情報の越境行為になり、
「親しくもない人に、
なんでそんな質問に答える義務があるのか」と、
内心でむかつくだろう。
もしかしたら上野千鶴子には、
未婚であることの自負と誇りの裏に、
ご本人も自覚できない劣等感が、
ひっそりと眠っているのかもしれない。
そしてそれは、
結婚には、さまざまな負担と苦労があることを、
潔く、あるいは半ば諦念によって、
受容できなかった自我への哀れみなのかもしれない。
合掌!
Posted by kimpitt at 17:29│Comments(0)